2017年7月3日月曜日
中国の幽霊 怪異を語る伝統 竹田晃(著) 東京大学出版会
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幽明,境を異にするが交通はできるというのが中国の怪異譚である.離魂,再生,冥婚,泰山信仰など多彩だ.本書はこれを記録した六朝の志怪書から唐代の伝奇小説,さらに『聊斎志異』にわたり,“怪異なるもの”を通して中国人の生死観と,想像力の型を追う.
(発行元より)
【内容】
はじめに
序 「怪力乱神を語らず」
I 魂
陰魂と陽魂
離魂
鎮魂と招魂
II 冥界
鬼
泰山の冥府
冥界と地獄
III 幽明の交通
再生
相思樹・連理枝
冥婚
IV 幽霊
幽霊の習性
幽霊の嫌うもの
幽霊の知覚
怨念と嫉妬
V 知識人と民衆
志怪流行の背景
無鬼論・無神論
民衆の中の鬼神
民衆の中の怪談
VI 文学としての怪異譚
記録から文学へ
『聊斎志異』の世界
正統的志怪への回帰
終 『妖怪変化を恐れぬ話』
あとがき
索引